- 2008年8月 5日 22:14
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「魚釣り」の中でもとりわけ海の船釣りは日々一般市場に流通するような魚の一部を釣り上げ、それを持ち帰り食べることを目的にしている。われわれ釣り人は、釣ってきた鮮度抜群の魚を美味しく食べるのは普段通り。しかし「釣りをしない人々」にとっては、流通市場の中で魚を購入し、食するしか方法はないのだ。家庭で味わうにせよ外食で楽しむにせよ「鮮魚」は釣り人のように海からダイレクトに届くのではなく、流通を経由し、安全基準をクリアされた上で「値」が決められ消費者の食卓に並ぶ。
東京・中央区の築地市場は、古い歴史を持ち、わが国では最大規模の鮮魚市場。世界トップレベルでもあり、首都圏近郊に鮮魚を供給する中心的市場となっている。その築地市場の移転問題が最近大きくとりざたされている。問題となっているのは、築地市場が江東区・豊洲の東京ガス跡地に移転するという計画。この計画を巡って、反対運動が勃発しているのだが、まず最大の問題は移転先として選定された場所が人体に影響があるレベルの有害物質で汚染された土地であることが理由となっている。
先月12日午後、築地市場移転に反対する 仲卸業者や市民グループら約700人が、市場周辺の約4キロをデモ行進し「食の安全を守るために、断固移転反対!」を呼び掛けた。都の進める移転計画は、1953年に開場した築地市場の老朽化を理由に2012年をめどに進めているものである。移転先予定地は環境基準をはるかに上回る「ベンゼン」など高濃度の有害物質が検出されている。都は、これらを環境基準に適合するような改善措置を検討しているとのことだが、莫大な経費がかさむことも必至なのだ。また、都は築地市場が移転後の跡地に2016年計画の東京オリンピックのメディアセンターの候補地とするなどの構想を持っている。銀座をはじめとする都心部へのアクセスのよさ、立地条件(土地の価格)からいって築地市場跡地の評価価値は極めて高いとの考えだ。一方、築地市場の移転に反対する団体はデモを通じて白紙撤回を強く望むという意向だ。
「食の安全がどのように守られるのか?」は、昨今の社会問題となるテーマの一つ。自分で釣り上げ、食べている鮮魚が「築地ではいくらで取引されてる?」というのも、釣りの楽しみな要素の一つだった。われわれ釣り人と密接な「鮮魚」を扱う問題だけに今後の動向に注目したい。
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