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小物特集 LTアジ〈船〉

  • Last Modified: 2008年8月 6日 14:56

ライトタックルアジ


080806n20.JPG   大衆魚の王とも呼ばれる「アジ」は老若男女を問わず、誰からも好かれる船釣り界のスーパースター的存在。手軽に釣れて、美味しくいただけるそんなアジはこれからがまさに旬だ。【まとめ=編集部・大橋 取材協力=つり幸本家】

アジっていったいどんな魚?


080806n30.JPG 万人に親しまれるアジの人気の秘密は、その釣趣と食味だろう。ククン、クンと活発な魚信を送ってくれて、時合には仕掛けを落とせば空振りなしの入れ食いもしばしば。そして食べては美味しく、刺身、タタキ、フライなど、どう調理しても旨い。
 アジ(鯵)とはスズキ目アジ科の海水魚の総称で、シマアジ、カンパチ、ヒラマサ、ブリなどといった大型・巨大種から今回取り上げているマアジ、ムロアジ、カイワリなど小型種まで、日本近海では15属50余種を数える。日本各地の沿岸に広く生息し、水深10―150メートルほどの、浅場から深場までを群れで回遊する。
 アミやオキアミ、エビやカニの幼生などの動物プランクトンを主食として、体長が20センチ級に成育すると、プランクトンのほかにカタクチイワシやキビナゴなどの小魚も捕食する。産卵は春から夏で、ふ化した幼魚は湾内に入って夏を過ごし、水温の下がる晩秋ころには沖の深場へと移動する。本来は早春から晩秋が釣期とされてきたのだが、近年の異常気象のせいか四季を通じて狙えるようになっている。
 体長により小、中、大アジと呼び分けられ、20センチ未満(小)、20―30センチ級(中)、それ以上(大)が目安とされている。東京湾では最大60センチ級も実釣されている。また、マアジは体側にあるゼンゴと呼ばれるトゲ状のウロコ(稜鱗)が特徴的。また、口は突き出る部分が薄い膜状となっているため、この部分にハリ掛かりすると膜が破れてハリが外れ、逃げられてしまうことも多々ある。これを口切れ(バラシ)と呼ぶ。

タックル&LTアジの歴史


080806n28.jpg 記者が本格的に船の沖釣りを始めた昭和50年代後半、アジ釣りは浅場、中・深場を問わず手ビシ(手釣り)の釣り人がまだ3割ほどいた。そこから1、2年ほどで一気に竿で釣る竿ビシが全盛となり、現在ではほとんど手ビシの人は見られなくなった。そして、竿でアジを釣る竿ビシに変化が見られ始めたのは10年前くらいから。驚異的なスピードで竿やリールが軽量化し、進化していった。
 かつてはビシアジ釣りというと、オモリ120―130号のアンドンビシに、2メートル前後のゴツいアジビシ竿と中型電動リールのセットが定番タックルだった。それがオモリ30―40号となったものだから、おのずと釣り具も軽くて済むわけだ。
 例えば、代表的な1.8メートルのアジビシ竿の自重が275グラム、一方、ライトタックルの1.8メートルのライトアジ五目竿の自重は145グラム。小型電動リールの自重が530グラムに対し、小型両軸リールが250グラム。タックルは約50%軽く、オモリは約70%軽くなっている。軽くなったばかりでなく、竿は短く細身で、リールは小型化がさらに進んだ。アンドンビシも軽く小さくなり、仕掛けもそれまでの標準全長2メートルが1―1.8メートルと短くなっている。
 すべてが軽く、小さく変化した分、魚のアタリや引きはそれに反比例して強烈に感じられるようになった。これがライトタックルフィッシングの一番の魅力だろう。だが、一言。釣り人の好みは十人十色だ。LTアジ船でも船長の許可を得て、130号のアンドンビシにビシ竿と電動リールを使用する釣り人も中にはいることを付け加えておこう。
 あなたはどんなアジ釣りが好きですか!?

仕掛けの工夫


080806n24.jpg 080806n23.jpg   LTアジで釣れる20?級に最適と思われるハリが、がまかつの極(キワメ)アジとオーナーばりのOHビシ鈎。ハリも釣り人それぞれに好みがあり、これがベストとは言い難いが記者は前記2つのハリを愛用している。
 また、ハリスはアジの大きさに合わせて1.5号を使用。材質は強さが売りのフロロカーボンで、クレハのシーガーグランドマックスとサンラインのトルネードSV―?を好んで使っている。

◎がまかつ「極(キワメ)アジ」
 スパットテーパーを採用し、鋭いハリ先と驚異的な貫通性能を誇る。フトコロが深く、バレにくいのがセールスポイント。白と金あり。各250円。
◎「オーナーばりOHビシ鈎」
 ネムリ形状で、しっかり掛かった後ハリが外れにくく、しっかりと口に掛かるのが特長。金色で平打ち加工。7―20号まで。各200円。

080806n22.jpg 080806n21.jpg◎クレハ「シーガーグランドマックス」
 クレハのシーガーグランドマックスの中でも最強を誇るフロロカーボンハリスで、マダイ釣りでは特に好評を得ている。色はクリア。
◎サンライン「トルネードSV―1」
 魚の目からは見えにくいピンク(色)で、ワンランク太い号柄での釣りが可能。しなやかさも抜群。0.8―4号まで、各2500円。

LTアジ必釣のヒント

 
080806n29.jpg   手返しが一番。好時合の入れ食い時にはハリ掛かりがよくバレも少ないため、手返し重視で数釣りを狙おう。さらに、当たりダナを早く見つけること。中ノ瀬海域のように低いタナで食うポイントでは、底から50センチ刻みで2メートルくらいまでをゆっくり探る。通常、速潮時はタナを低く、遅潮時は高め。また、底ダチをまめに取り直すことも励行しよう。そして、エサ付けは丁寧に。食い渋り時は全長2センチの青イソメ(タラシ1センチ)を半分に切って使用する。



美味しい食べ方


◎忘れられない「アジ飯」
 記者がアジを船で釣ったのは大学1年の夏。愛媛県今治市の沖合にある大島でのこと。夏休みに帰省し、友人の親せきの漁師さんの船に乗り、手釣りのサビキで狙った。ハリには紙切れのようなものが付いており、4―5本バリに30センチ級がバリバリ食ってきて興奮したものだ。
 その時、漁師さんが小船の中で炊いてくれた「アジ飯」の格別の旨さが今なお忘れられない。釣りたてのアジを開き、しょう油を数滴垂らし、お米と一緒に炊き込むという簡単な調理だったが、あの絶品の旨さこそが漁師料理なのだろう。
◎船宿で食べた「煮付け」
 周年アジ船を出している船宿で、若船長が美味しそうに朝ごはんを食べていた。おかずを見ると20センチ級のアジの煮付けだ。お皿に2尾盛られている。宿のおかみさんが「どうぞ」と記者にも差しだしてくれた。これがまた美味しいの何のって! ポピュラーではないが、この「アジの煮付け」もおすすめだ。
◎アジの「冷や汁」
 夏にイチオシの調理法が「冷や汁」だ。アジのタタキを作る要領で三枚に下ろし、サク取りしたアジを1センチ角くらいに刻んで、ショウガやミョウガ、大葉、小ネギなど(ミジン切り)を加え、みそ汁仕立てにする。やや濃いめのみそ汁に、好みで適量の氷を加えれば出来上がり。イサキやマダイの冷や汁もイケる。

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