- Last Modified: 2008年10月16日 18:48
鈴木新太郎
(SUZUKI SHINTARO)
クレハモニター、シマノモニター。
1975年生まれ、千葉県鴨川市出身。船釣り歴10年。千葉外房を中心に船釣り全般をこなし、TVや雑誌などで活躍する若きエース。カモシ釣りではヒラマサ12キロの自己記録を持つ。
自身が開発した大原シャクリマダイ用のいわせ「新太郎てんや」も発売中。
9月27日は千葉外房・大原港のつる丸へ、秋のマダイを狙って釣行しました。最近では大原のマダイ釣りも進化し、伝統のビシマ釣りから中オモリを使ったリールシャクリ釣り、さらに中オモリを付けず5―8号のテンヤだけで狙う一つテンヤ釣りなどバラエティー豊かです。
取材当日は僕を含めて6人が乗船。早朝は1.5ノットという速潮でやや釣りづらい状況ですが、僕は中オモリ仕様だったため、そんな潮況でもタナ取りはさほど難しくありません。そのためか朝からヒット、ヒットの連続です。マダイのサイズは0.6―1.5キロほどで、その後は潮の状況がよくなり、船上はにぎやかなマダイ祭りとなりました。
さて、釣り方についてですが、この釣りはリールシャクリと呼ばれているとはいえ、竿の操作はさほど激しい動きを与えることはありません。
海底の形状が変化するので、30秒に1回ほどのペースで竿先を水面から頭上まで大きくあおった後、ゆっくりと中オモリごと底に沈めてラインのマーカーを見ながらタナを取り直します。
この時の海中のイメージとしては、道糸から中オモリ、ハリスを介してエサの付いたテンヤまでが海底から一直線になっている状態が理想です。中オモリが底に着いていたり、中層で仕掛けが中オモリを支点にL字状になってしまうと、マダイが食ってこないので気を付けましょう。
このリールシャクリの肝は"タナ"にあります。基本は底から1メートル切った所から始めて、50センチずつタナを上げていきます。底から5メートルくらいで食ってくることもあり、その辺りまでは探ります。マダイが上の方で食ってくる時は活性が高い時なので、面白い釣りができますよ。
仕掛けについては、最近では細ハリスを使う人が多いですが、僕は5号ハリスをこだわって使います。細ハリスが食いのよい時も確かにありますが、大原沖は何が掛かってくるのか分からないという魅力もあります。
マダイの平均サイズは0.8―1キロ前後ですが、ほとんど毎日のようにどこかの船で3キロ、5キロといった良型が取り込まれるので、いつ自分にそれらが掛かってもよいように5号ハリスを使っています。さらに、アタリにアワせる時もビシッとアワセが効いて有利です。
当日もこんなサプライズがありました。
ガツンッと強いアタリへ反射的にアワせると、ギューンと竿が絞り込まれ、次の瞬間横方向へ走ります。すぐに大型青物だと分かりましたが、マダイタックルだけに時間をかけてやりとり。何とか浮かせた魚は7.1キロのヒラマサでした。
僕は普段リールシャクリ釣りのハリスにはクレハのシーガー5号とリアルFX5号を使用していますが、今回はグランドマックスFX5号を選びました。シーガーの強度が100だとすると、グランドマックスFXは130。約3割増しの強さを誇るデータ結果があります。実際にこのハリスをハリに結んで引っ張ると、確かに強いんです。
ハリス5号はこのヒラマサに対して安心できる太さではないにしろ、普段から5号にこだわっていたことや、今回グランドマックスFXを使っていたからこそ上げることができたのかなーと、しみじみ感じました。
このハリスの長さですが、僕は5メートルを基本としています。潮流に応じてタナ取りしやすいよう短くしていきますが、どうしても短くしたくない時はテンヤを重くして対処します。ただ、2メートルほどの短ハリスでも食ってくることがありますよ。
テンヤに刺す付けエサのエビですが、ハリスがある程度長いため、回収してきた時にヨレが入るような付け方をすると駄目ですね。テンヤのハリに対してエビが真っすぐなるように刺すことが重要です。メインのハリがしっかり刺さったら、小さい方のハリをエビの頭部分に刺して完了です。
マダイが食ってきた時のハリ掛かりをよくさせるだけでなく、仕掛けの上げ下げでクルクルと回ってハリスがヨレないよう、何度も練習してみてください。
船は大原沖の根の周辺にパラシュートアンカーを打って、潮流とともに微速で移動します。船長は水深と底の形状などを随時アナウンスしてくれるので、その状況を判断してアタリを待ちます。特にカケ上がっていく時や落ち込んでいく時など変化のある所でアタリが頻発しますよ。
当日の実釣では本当にマダイの活性が高く、開始直後から本命の猛ラッシュでトップは10尾、6人で船中44尾でした。最大3キロ近い良型も上がりました。
伝統ある大原のマダイ釣りは日々進化しています。今回はリールシャクリで攻略しましたが、一つの釣り方に偏らず当日の海況に合わせた釣法でマダイ釣りを楽しんでもらいたいと思います。
■ドンブリ・・・大原のマダイ釣りは古く紀州(和歌山)の漁師が移住してきて漁法を広めました。その伝統漁法の一つがビシマ釣りで、この釣りをする時にマダイの活性をさらに高める秘密兵器が「ドンブリ」と呼ばれる鉛のオモリのような漁具です。このドンブリで海面を叩き、その音や気泡に反応したマダイが寄ってくるらしく、当日も岩瀬船長はこのドンブリを熱心に打ち続けてくれました。





